S君のこと

 昨年末に急死した、彼はある程度は覚悟していたと思うが、彼は思い残すことがあったと思う。自分の家業を引き継いた息子の死がその一番だろう、「辛さは耐えられても、悲しみは深まるばかりです」と書いてきた彼の無念さは測り知れない、私には経験がない。自分の病の深刻さをある程度は理解していたと思うがまさかのまさかだったはずだ。私の身の回りの死は老人であったり、まあ知人と言う程度だったから、勿論悲しいことはあった、だが彼の死は唐突であったこともあるが、また会えると思っていただけに辛いものがある。何回も言うようにこの歳になれば会える時は無理をしても会っておく必要を強く感じた、しかし、仮に会えていてもまた同じように感じるのだろうがね。なまじ無念さが分かるから余計にシンドイのだろうね。
 死の恐怖と言うのは「関係性の断絶」だと前にも書いだが、「彼ならこの時何を言うのか、言ってくれるのか」といつも思う。まだ一月経っていない、だんだん薄れていくのだろうか?
葬儀に行けただけ良かった、と思いたいね。

歳を取れば悲しいことにも慣れると思っていたけどね、、、、
嬉しいことや楽しいことはすぐ忘れるのに、悲しいことはなかなか忘れない。



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