浩介は ③
そんな時代があったな、と一人で食事しているときに思い出した。妻の美智子が他界して、残された認知症の父をどうしようかと悩んでいたが、まるで父は困る浩介を助けるかのように美智子のあと1ヶ月で他界した。それまでは酒も呑んだし食事も充分に摂っていたのに急性心不全で旅立つた。妻と父の死を時として会社も辞めた、1人の生活がもう6年になる。たまに、メールが来たりするが会う気にもなれないし、顔を見るのも億劫になったのは自分でも少しびっくりしている。友人達との付き合いもめんどくさいし、時には映画に行く、ふらっと旅にでる日々を送っている。
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