シェイマは11歳

NHKBSのドキュメンタリーから。
 シリアのレバノン難民は150万人と言われている。
 これは映画ではない、実話、実写、事実の話。
 シェイマの兄は誘拐されて、腎臓を取られて殺されていた。 
イブラヒームは22歳、10万円で腎臓を売って、その後遺症で起き上がることが出来ない。 
ジャミーラは3人の子供との生活費五万円、の為に一回20ドルで売春をしている。
 ハラーンは17歳で家族4人のために売春をしている。 シリアでは20万円で娘を売り、レバノンで売春をさせている その兄とその家族がいる。
 シリア内戦から9年、難民達は明日、いや今日の食事さえままならない日々を送っている。
 あまりにも悲惨過ぎて言葉がない、コロナは貧困層に、より重く、より深刻に試練を背負わせた。
 その涙の番組を見ながら私はウイスキーの水割りを飲んでいる。 恥じてはいないが、無力だと思う。 私の書くこと、言うことなど、所詮、現実の前には何の力にもならない。
 52歳で焼身自殺した男がいる、子供達が食えない、家賃が払えないと、自分に火を付けた。 その息子は 「世界はシリアを忘れたのか」と涙を拭いた。
 シリアはアサドの国、レバノンは、あのカルロス・ゴーンが逃げこんだ国である。
 シェイマは4人の妹とニンニクの皮むきの仕事を1日やって 300円を得る。1日300円で生活する人を「極貧生活者」と言うらしい。

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