空堀通り ①
友人の上坂と話をしていて、若い時の空堀通りを思い出した。その当時、大槻は入社したばかりで、会社というものがよく分からず何かと世話を焼いてくれたのが芳美だった。入って二か月程した時に月の決算を出す下計算に手間取っていた、その時付き合ってくれた芳美と遅い晩飯を食べに入った環状線の下の飯屋、まあビールでもと飲み始めた、二人とも飲める口だから、まあそこそこ飲んだ。少しふらつく足で送って行った先が生玉のホテル街の傍だった。
「空堀通りの奥の方」と芳美の説明だったがその通りの見え始めたところにそのホテルがあった。酔いと疲れでどちらからともなくホテルに入った。それからは空堀通りに送ると言う名目でその辺りのホテルに通うことになった。上町筋、谷町筋、中央大通りと若い時の記憶が苦い胃液の様に甦ってきた。
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