アグルーカの行方   U

  アグルーカとはイヌイットの言葉で「大股で歩く男」と言う意味だ。グリーンランドの北、北極圏を二人で、19世紀中頃120人余りが全員死亡したとされるイギリスのフランクリン隊の足跡を追った角幡唯介のノンフィクション。残り200ページ余りを眠りを忘れて読んだ。気がついたら3時だった。まあそれだけ面白かった、と言うこと。彼はGPSとか衛星電話とかは冒険の面白さを半減させる、と言う、同感である。
 フランクリン隊は最後はカニバリズムに陥いるほど、飢餓に喘いだ。そして全員死亡した。
1800年代の地図無し電話無しGPS無しの時代と現代の北西航路探索の旅はその危険さ、その予測不能さに置いて「富士山登山と手柄山歩き」くらいの違いがあるはずだ。彼の文章力もあると思うが、大変面白かった。
僕にも冒険者の息吹は若い頃あったのだが、後年、違う冒険に目覚めた、だから歩きの冒険はしなくなったなあ。
人は何故冒険をするか?
それは冒険がしたいからだ。と角幡は言う、然りだ。
アムンゼン、スコットなどの極地冒険記録をこれから読み進む予定。     眠い。

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