赤い血    

 夕食はカレー。赤いワインを二杯。片付けの最後はワイングラス。いつものように洗って、グラスの水切りのためにグラスを振った。いつもやっている。どこかに当たったか、先の重さに負けたのかグラスが砕けた。砕けた破片が親指を3cmほど裂いた。鮮血が出た。口で吸う、吐き出すと5cmほどの不確かな赤い円ができた、二つ三つと。痛い、血が床に落ちる。痛い、しかし鮮血に何故か安心した。あゝ私の血も赤いと、それはあざやかな赤い血だ。まだ痛い。指先だから大したことないとはおもうが、ガーゼやティッシュに血が滲む。痛い。

何故か、いつからこうなる予感があった。これはデジャヴかな?

まだ痛い、今夜は眠れるかな?


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