哲学の道 357

 ここを歩く、さつきの花、そして昔日の記憶、逝去した友人、離島での涙、貧困時代、異邦での親切、愛した女たち、を想う。私は"哲学の道"と呼んでいる。過去を巡る思いは尽きない。その景色の中に我が身の姿が入っていることに驚いたりする。
どちらにしても景色の中に人生のアーカイブが見えたり、訴状が聞こえたり、全てが綺麗な色ではない。ただ過去と言うフィルターはその判決をぼやかせてくれる。
そうこうしているうちに引き返す場所に着いた。

428.1111    fo

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