「蜜蜂と遠雷」

 映画を観た。恩田陸の原作は途中でうっちゃっていたが。一つは音楽用語が分からない、またピアニスト、プロコフィエフやラフマニノフ等の音楽に知識が無かったこと。また長い小説についていけなかったこと。

しかし、映画は何よりも主人公達が具象化されている、何よりもピアノ演奏が聴けることがいい。

2歳3歳からピアノの世界に入り、ずっとずっとピアノだけの人生、それは自分には無理だし、ほかの楽器にしてもそれだけを続ける世界というのは全く相入れない世界だったはずだから。しかし、逆に言えば、そう言う世界で生きていく人達は、全てをそれに捧げてきた人生、何もかも犠牲にして、その事だけに生きた人生の褒賞として、名誉と金銭的な報酬があるのだろうし、そしてその人達はきっと他の世界を考えることは無かったし、そんな目線を持つことさえ無かったのだろう、と思う。

それが幸せとか、不幸とかの問題ではなく、そこに山があった、登らなくてはと思っただけなんだろう。

私達には、いや私には前に山が無かった、いや見えなかっただけのことかも知れないが、、、

ただ、蜜蜂は原作でも映画でも、あまり関連がわからなかった、風間塵と言う天才ピアニストの父が「養蜂関係」の人だった、と言うくらいしか。

コメント

人気の投稿