「存在のない子供たち」.映画、レバノン

 ゼインは12歳らしい。


らしい、と言うのは彼には出生記録がない。妹は11歳、小金持ちの商店主に嫁に取られる、妊娠して出血して死ぬ。ゼインはその商店主を刺すことになる。ラヒルはエチオピアからの不法移民、乳飲み児を抱えている。家出をしたゼインはラヒルと同居するようになる、その家はバラック建て、もちろん不法建築だ。無辺なる貧困、破滅的不法、哀しいと思うことさえ贅沢な絶望、今、現在、同じ時刻、この地球に起こっている現実、が中東にある。
ゼインは両親を告訴する「僕を産んだ罪を裁いて!」と。
 監督は女性だ、ドキュメンタリーのような描写、映画は素晴らしい、しかし内容には涙が止まらない。

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