「白い闇」読了サラマーゴ


 原因がわからないままに、どんどんと失明者が増える。政府は彼らを精神病院に隔離する。院内の無秩序、陰惨、汚辱、陵辱の極み、やがて脱出、街は無法、無惨、無常、脱出した盲目集団は自分の家を目指す、すでに他人、無論盲目、が入り込んでいる。
強奪、強姦、暴力、人は見えてることで理性を保つことができるのか、と物語は続く。354ページだが、話し言葉がカギ括弧で表されてない、普通の文章で続々と続くから、実際はあと50ページは増えるはずだ。このノーベル賞作家の小説は人類の秩序は、いかに脆いものであるかを伝えている。
そして、われわれが見ている、目にしている現実は実は妄想、虚像かもしれないと伝えている。

最後の100ページを読んだために、朝までかかり、昼間寝てる次第だ。

私の昼寝は黒い闇だ。


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