昔の話に


 家人と二人だけで食事をするようになってもう何年になるか、父が亡くなってからだからの7年かな、いろんな話をするが、親の話をすることが多くなった。私の両親の話が多い。家に帰らなかったことの多い私、言わば母子家庭みたいだった、と言う。家人と娘二人と私の両親の時間が長かった。だからか、ご近所さんの事も私より家人の方が詳しいくらいだ。勿論、亡くなった両親の事にも私の知らない晩年の話で驚く事が多い。それだけ家に居なかったわけだ。自慢しているわけではない、逆に恐縮している、今更だが。
 父や母の意外な面を聞いて驚く事も多い。両親の晩年には家人も言う様に「よく世話をした」と思うが元気な時の事をよく知らない。家に帰ると、いつも階段の拭き掃除をしていた家人の姿しか思い浮かばない、今頃は階段の拭き掃除をする姿を見た事がない。と言うか家の掃除も最近は殆ど私の仕事になっている。若い時の家に居ない分、今は取り返すように家に居る、よく出来たものだね、と。

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