躊躇は、、、 ..24
お城回りしてから、美術館の常設展を観る、帰路、ふと前を見ると、悄然と歩いている老人が目に入った。もしかして、と近くまで行くと、もしかしての人だった。時々この辺りを散歩すると聞いていた。
少し前なら躊躇なく「さあ、一杯飲みに行こう」と、昼のビールには申し分ない天気である。しかし、仲間と一杯飲む時は奥さんに許可を得てからと聞いていたし、昼間二人で何を話したらいいのか、と考えてしまった、躊躇した。彼があまり喋らなくなり、笑わなくなってもう二年になるかな、みんなで、飲みに行く、ヨットで家島に行く、ゴルフにいく、と仲良くしてたのに、彼の脳に少し異変が起こってからは疎遠になった。やはり声をかければ良かったかな、いやこれでよかったんだ、と考えながら歩いた。 ふと振り返ると彼はベンチに座っていた。
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