西欧的価値観

 ソビエト連邦が崩壊し、ベルリンの壁がなくなって、西欧的価値観が世界を専横した。世界の人々がこの西欧的価値観がもはや逃れられない価値観になったと、特に所謂西側の人々は確信を持った。民主主義、個人主義、小さな政府、言論の自由、豊かな生活、豪奢な食事、憚らない娯楽、と。
 しかし、イスラム、共産中国、発展途上国などは、そうはならなかった。宗教的戒律、国家主義的価値観、民族的価値観は消失しなかった。何よりも資本主義の発達が全人類を豊かにする、というのは妄想だったことに気づき出した。アフリカ、南米における貧困、麻薬犯罪の絶滅は幻想だと気づきはじめた。いわゆる「グローバルサウス」だ。
 また、アラブ対イスラエル、コソボ問題、アメリカの人種問題、そして今回のウクライナ侵攻、人類に課せられた人種、国境、宗教問題は未だに未解決のままである。マグマが地上に噴き出し、溶岩が流れ出るように、地球のあらゆる地域で民族問題は地中深く浅く溜まるマグマを冷やすことができない。国連、WTO、WHOはNATO.共産圏同盟の前に無力と言っていい。領土なき国家連合、人種差別なき地球連邦、飢餓なき国際食糧連帯、私の夢は夢のまた夢の夢か、、、、
そして、私はまたまた謂れ無き「悪夢」にうなされるのか?

私はいつのまにアトラスになってしまったのか?否、なろうとしてなれないアスナロウアトラスに。

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