人生の振り幅 ②

  昨年の今頃は加古川の病院の周りの景色を見ながら退屈で少し不安な日を送っていた。夜は天井をみながら点滴の液体の量が減って行くのを見ていたし、退院してからの治療にも思いを馳せた。あれから一年、振り幅は➖4から今は➕に転じたと思う。この間に二人の極めて近しい友とかっての恩人も亡くした、しかし旅行にも二度三度と出かけて行き、毎日のように酒も飲めるようになった。月一回の受診があり、薬の副作用には少しは困ってはいるが、まあ大した事はない。古い友との離反もあり、たしかに人生の屈折点ではあった一年と思う。今更、成長したなどとは些か鼻白むが新たな稜線も見えた気がする。相変わらず荒唐無稽な夢からは解放されないが何かしら安穏とした生活をしていると思う。
道道無常道
天天小有天
(絶対不変の道なんてない、だが毎日ささやかな別天地があるよ)
と言う言葉もある、遅れてきた少年は老人になりやっと人並みに追いついたかな、と思う日々である。

あのoysterの好きなnurseはまだ居るのかね?Dr U!
もし居るなら宜しく伝えてくれ、あなたのおかげで楽しい入院になったよ、と。

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