ダモクレスの剣

 玉座に座ったダモクレスは髪の毛で吊るされた剣を見る。玉座がいかに危険と隣り合わせか？

　我々は玉座には座ってはいない、ただ朝起きてパンとコーヒー、昼間は暇潰しかストレスのための金儲け、夜は駄弁と二日酔いの為の深酒で日を替える。

　しかし、アジアの西では、そのダモクレスの剣の髪の毛が切れ落ちるかも知れない。

　ロシアのICBMサルマトは複数の弾頭を持ち、その殆どがダミーで一発だけが本当の核弾頭だ。迎撃ミサイルが役に立たないと、すると今度は全てのダミーを含む弾頭を潰す迎撃ミサイルシステムを創るだろう、矛盾、盾と矛の終わらない武器競争だ。

「嗚呼、いつまでやるのか！」と私が嘆いてもどうにもならない。1961年ケネディは「キューバ危機」で"偶発的核戦争"の演説で、この「ダモクレスの剣」に触れた。今、この瞬間にも世界が「猿の惑星」になる予想を何人がしているだろう？

であるのに今夜はまた二日酔いか？