古い小説    m→s


 CDの使えないCDラジカセがあった。新しいのを買ったから、古いラジカセを取り除くと、下から分厚い封筒が出てきた。表紙には「Creation」と書いてある。取り出すと、4、5編の短編が出てきた。「ソウルミレニアムヒルトン、バーオーク」と「一夏の日と日」と言うのとあと二篇。後者はよく覚えてるが前者はあまり記憶がない。ミレニアムヒルトン、だから2000年近くに行ったのだろう、前の会社の何周年かの記念会だったと思う。ソウル駅近くのホテルだったはずだ。読み始めたら、これが結構面白かった。まあ例によってバーで知り合いになった女とのことを「面白半分」「真面目半分」で書いたものだが、ここは直したほうが、とか思いながら読んだ。何の為にもならないが面白かった。自分の分身が居るから面白いのか、純然と面白いのか分からない。まあ売り物にはならないが、電車待ちの時間には読めるかも知れない。何人かに見せたはずだが、誰も面白いと言ってはくれなかった、嗚呼一人だけいた。その人は最近の「そして一人」も面白いと言ってくれた、その人ももう居ない。数少ない私の短編の愛読者だったがなあ!

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