画家と人生とそして


 我々が、いや少なくともわたしが、絵画に惹かれるのは一瞬の愉悦もあるが、その画家の生涯、思想性、彼の人生観を見ることの楽しさであろう。ゴッホの狂気、モネの変遷、ゴーギャンのタヒチは彼らを描く事にかき立てる命の、思想の溢れ出す感情に私達が揺さぶられるからに違いない。平凡な人生を残した画家はいない、画は画家の人生そのものである、だから我々は画を通して画家の苦悩と喜悦と悔恨を見る、そして自分の人生を反射させるのであろう。

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