社会均衡説

 私が晩年?掲げてきた「社会均衡説」はいま危機である。例えば、蚊である。噛まれると痒いがまあいずれ治る。もしハマダラカなどの毒を持った蚊が近辺にはびこると撲滅への対策が大大的に取られる、だからこんな蚊くらいは存在をゆるしてる。
 貧者は富者からのマニーの環流で、やがて世の中は平準化するはず、悪者は富の平準化や人種の交流で、世界的な人種平準化が推し図られる。蚊のように大して罪のないものが存在し続ける、と予想していた。
ところがなかなかそうはなりそうにもない、ガザ問題、南北問題、領土問題、移民人種問題はその熾火が大きくこそなれ鎮火の兆しさえない。すくなくとも私の存命中はならない、といえる。世の中は暗い悲しいニュースが多過ぎる、これはメディアの発達がいろんなニュースを拾い上げる網が細かくなったこともあるが、悪は少なくならない。宇宙に人間のような知的生命体が存在するのは3分の1だそうだ。宇宙からの使者が地球の危機を知らせる映画は沢山ある(メッセージ、エイリアン、インデペンデンスデイなど)しかしなかなか地球人は賢くならない、私の「均衡説」は遠い、はるかに遠くて見えない。


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