開高健とNさん

 ふとしたことで開高健の「ずばり東京」という短編を読む。昭和39年の作だから彼は34歳だろう。開高健初期作品集のサブタイトルである。その中の"屋根の下の釣り師たち"という短編がある。やがて彼は南北アメリカ、カナダ、アマゾンの釣り師となるがその片鱗が伺える、がまだ後日の作品のようにあまりべダンチック(これは良い意味もあるよね)な語彙ではない、まだ若いと思う。作品もひねりがないと言うか、底が浅い(失礼健さん)という感じである。ところで彼は近々会おうとしているNさんと同い年である、生きていれば95歳だ、あゝ昭和一桁、もう少なくなったけど、ていうのはあんな人達なんだなあ、と改めて思った訳だ、開高健もNさんも何点かの共通点がある、少し饒舌で頑固でしかしどこかしら可愛いところがある、てこと、かな!



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