清浄島 読了  

 河崎秋子著。
先の戦争直後、礼文島から発見された「エキノコックス病」、終宿主であるキツネ、ネズミ、犬、猫の全個体を抹殺処分する、そのことによる島民との軋轢、反発、苦悩を描いたこの作品。私はこんな病名を知らなかった、そして、また未だに現在でも発症者が居ることも知らなかった。生物、生水を食するな!と研究者が触れてまわる、つまり空気感染するわけではない。

 地球温暖化によりツンドラ(永久凍土)が溶けて、あらたなウイルスが発見されたのニュースもある。世界は悲しい話しに満ちているが、こうして一つの寄生虫やウイルスに抵抗している人達の努力もどこかで続いている。

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