毎日が早いなあ

 吉本は「文学の上部構造性」の中で"作家が、自己の内部の世界を日常的な社会(生活)とかかわりながら自己形成を行なっている限り、彼の創造する作品の中には決して政治的な色彩は入ってくるまい"と書いている、私は21歳の時にここに傍線を引いている。いま半世紀たっても、ここは全く異議がない、これは物書きが書いているのは何かを始めから目論んで書いていない、と読み取っているのだが、つまり政治性(意見)を言いたいために書いていないと、もっと言うと結果として何かが出てくるんだ、作家の人生とそこに至る思想性が内在している、と。

注:同文は『芸術的抵抗と挫折』に収録 1968年刊

今日の写真、どこだ?

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