男鹿島    (11)

  バンガローの仕事、養殖の仕事に慣れてきたころ、身体が南洋の人種のように黒くなってきた頃、姫島にどうしても取りに行かないとだめな用事が出来た。店の書類らしい、それでまゆみと僕が行くことになった。午後からで日帰りだが、もし遅くなり船便がなくなれば佐垣家に泊まるかも知れない。麗が学校の用事の為に一人で帰っているらしい。2時ころに港に着いた。まゆみの家はお城の北だそうだ。港に置いてある軽トラで走った。途中、ホームセンターとコンビニに寄り、佐垣宅に着いたのは3時を少し回っていた。麗は居なかった。友達と遊びに行ってるとのこと。 
「ここで居てね」と案内されたのは六畳ほどの居間だった。二階に上がったまゆみはなかなか降りて来ない。島にも電話しているようだ。しかし、なかなかその探し物は見つからない。6時過ぎに見つかったが、もう今日はこちらに泊まり、明日朝一番で島に戻ることになった。
「じゃラーメンでも食べに行こう」とまゆみが言い出して、歩いて五分ほどの大龍軒と言う店に入った。いつの間に連絡をしたのか、先に麗も来ていた。餃子とラーメンとビールを頼み、麗は飲まないので結局二人で2本飲んだ。
1時間程で帰宅、風呂に入ろうとなり、私が最後に入浴となった。


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