裁判映画2本on WOW1709

2本たまたま続けて観た。2007年周防正行監督の「それでも僕はやっていない」と2015年S・カーティス監督「黄金のアデーレ名画の帰還」である。前者は痴漢の冤罪裁判で刑事事件、後者はナチスに奪われてオーストリアにある名画を取り返すオーストリアからアメリカに渡った女性(マリア)の話しで民事訴訟である、しかし実話である。「それでも、、」は有罪になり執行猶予付きの実刑判決、「アデーレ、、」は女性が絵画を取り返しニューヨークのユダヤ人の美術館に飾られることになる。
刑事事件の99.9%は有罪になるそうだ。そして判事の述べる判決に至る判決理由は「偏見」に満ちているとこの映画は見せている。裁判所が無闇に無罪にする訳はないが、国家の威信としての有罪判決が多いことは認識できる。一方「アデーレ、、」の方はウィーンでの調停委員によりマリアに返還される事によってオーストリアの理性と常識が守られる、政府側の苦々しい顔が印象的であり、「それでも、、」とは対照的な結末となる。疑わしきは被告人の利益に、とはこの映画ではならなかったわけである。

この絵画、日本に来て見たと思うんだけど、調べてもわからなかった。勘違いかな?クリムト展は確かアベノハルカスであった。あれはクリムトの違う絵だったかな?

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