「テロルの決算」

 少し重い腰をあげて「テロルの決算」を読み始める。と序文から沢木の文章は次へ読み進まざるを得ない程引き込まれるね、淡々としているがその臨場感のある文章に背中を押されるようだ。
 昭和35年(1960)17歳の山口二矢は日比谷公会堂で浅沼稲次郎を2度刺し、3度目で刑事に止められる。刃を持って止められた山口はその刃を引き抜いたら刑事の指がバラバラになると、偽物の刃渡り30cmの「来国俊」を落とす、と続く。やはり沢木耕太郎は文章が上手い、と言うより天賦の才能を感じるね。同世代だから嫉妬もするね。当時の社会党に右翼から狙われる危険性があったのか、今から思えば考えられないが、、、沢木がこれを書いたのが1978年、彼も私も31歳。私は毎日会社を辞めたいと思いながら南海電車に乗っていた頃だった。

次を読むのが楽しい、読むのが止まらないよ、とそんな小説が書きたかったね。


馬鹿の大足
間抜けの小足
中途半端のろくでなし

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