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6月 26, 2024
病院記 ②
地下一階から一階へ上がって計算を待つ。計算待ちなのか多くの人が座ってテレビを観ている。皆静かにただテレビを観ている。
本日、退院なのか長い検査がすんだのか一人の老人が車椅子でナースに押されて出て行こうとしている。息子なのか秘書なのか濃紺のスーツを着たガッチリした若い男が大きな袋と黒い鞄を持って続いている。立派な会社の社長なのかも知れない白髪の老人は彫像のように前を向いたまま顔はぴくりとも動かない。
総合案内所で事務服を着た若い女性がしきりに何かを書いていた。いつもは誰も座っていないが。
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