病院記  ③


 まだまだ時間が掛かるようだ。番号がよく見える場所から案内所に近いところに移った。先ほどの事務服の女性は所在なげに紙に何かを書いたり、時々パソコンを開いては相変わらず暇そうにはしている。髪はシニョンていうのかお団子にしている、マスク越しには綺麗な女性に見える。案内所に尋ねてくる人はいない。その時女性が動いた、支払いのところに行く、丁度その時に私の計算の番号が表示された。さて、彼女に何か話をしようか?
外は曇り空から少し晴れ間が見えてきたようだ。
「梅雨はいやですね」でどうだ。

待ちくたびれて
 支払いすれば梅雨の空
-酸糖家-

長い病院の1日は終わった。


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