浮島


 新庄村の「老楽山荘」にあった渡辺淳一の「浮島」最後の5分の一ほど読んでいないので図書館で借りてきて残りを読んだ。43の男と28の女がバリ島に行く話だが、彼の小説は読み易い、文章が上手いのだろう、奇を衒わない、難しい表現がない。旅の最後の夜、翌朝帰国の時、男は「楽しかった、もっといたかった」との言葉を期待するが女は帰ってからの仕事の話しばかりで男は少しガッカリする、ロマンチックなのは男だと。私は海外に女性と行ったことがない、勿論女房とも、だから最低2泊は同宿することがどうなるのか分からない、否、そうしないと決めていたと言ってよい。渡辺淳一を読んでいたのは40〜50代始めだと思う、一番貧乏していた時だ、だから旅をしたり、高いレストランやバーに行く小説が羨ましかった。後日、出来るようになってさんざんしたのは彼の小説のせいかもしれない。

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