映画「姉と過ごした最後の夏」(11


 不仲の姉妹、理由は母親にある。父が女を作り出て行った。残された姉妹、妹は出て行く、残った姉は母親の自殺を見ることになる。葬式にも帰ってこない妹を詰る姉。久しぶりに再会した二人、姉はやがて何処かの国の奥深い森の中のホテルに妹を連れて行く。そこは死への入り口にいざなうホテルだった。諍い、罵り合い、諦め、そしてやがて静かに姉を見送る妹。姉は治療のしようのない病巣に侵されていた。
アリシアヴィカンダー、エバグリーン、シャーロットランプリングと私の好きな女優ばかり出ていたが、映画は消化不良で終わる。妹の身勝手を許したのか、姉を最後は愛したのか、その道を選んだ姉の正当性は?と考えた。2017年、英、スエーデン、ドイツ。
 安楽死をテーマにした映画はたくさんある。しかし、当然ながらすっきりとは行かない、当たり前のような気がする、遺されたものと逝くものとの心の収まりの違いが埋められないからだろう。

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