「 現世的な救いは中途半端におわる、終わらざるを得ない」それは当然である、全ての人を助ける事は不可能だから、親鸞はそれを「聖道」の慈悲と呼び、「浄土」の慈悲はあまねく全てに貫徹する、と「歎異抄」の中で述べている。とするとだね学友諸君、「聖道の慈悲」つまり現実的な救助は大変困難であるが故に楽な「浄土」の慈悲、つまり"全ての人は浄土に行ける"幻想を選んだのではないか、と僕なんか考えちまう訳ですよ。
筑摩書房、文庫本26〜29ページ。
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