歳を重ねて

 歳を重ね、自省、反省、研鑽、学習を積み、この世界の構造、組織、からくりを知る。しかしそれでも分からないこと、知り得ないことがたくさんある、分かった積もりが実は?と言うことも多い。この手で捕まえたつもりがするりとの指の間からすり抜ける真実、離れゆく理解の全て、そして結局は"我、存在するが故に我あり"と実存的諦観に安住を求める。
 状況への実存的嘔吐は?それは決まりきっている、自由への抑制、解放からの閉塞、不明なる病因への畏怖に違いない。世界は絶えず探求への誘惑で満ちている。
 
ここの構造か病院というのは概ねこうなのか、ナースコールの音、他室の病室の咳きや話声がよく聞こえる、それは鳥たちの囀りのように愉快なものではない。
私の車も一週間ここにいる。昼間は仲間が居るが夜はひとりぼっちだ。

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