天井を見る日々  

 天井にはスピーカー、室内灯、火災探知機、スプリンクラー、換気口、それに二つの出入り口がある。点滴剤を吊るすレール付きのフックもある。見ながら、過去のことを思い出す。友人達、会社、事件、過ぎ去った女達、静かだが空調の音が少しうるさい、風が作る音も気になる事がある。

 これからは病気、老いから来る病いと共生しなければと強く思う。これはこの入院がもたらした効果というか結果だろう。達した結論はこれからどんな生活になろうとかっこよく、今までのように矜持を持ち、人には優しく接して生きること、少し大袈裟だが思った。そうバイタル測定で血圧が210になってナースが「薬飲まないと」で「僕は薬飲まない主義で」と言ったが、これを機会に飲むことにした。今は70〜140となった、一つずつ主義が崩れて行く。


窓の外には3日振りの晴天が覗いてる。japanese patient!

学生時代に宝塚の産婦人科の病棟で火災探知機を付けたことを思い出した。妊婦達のベッドの上で作業した二日間。

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